石田流②|4手目~5手目:△〇〇→▲7八飛or▲6六歩

前回、石田流の1~3手目までをみてきました。

石田流①|1手目~3手目:▲7六歩→△3四歩→▲7五歩

2018.02.22

前回のまとめ

・基本的に▲7六歩→△3四歩→▲7五歩を目指していきます。

・後手の2手目(後手にとっての初手)が△8四歩の場合は、▲7八飛として石田流を目指すか、他の戦法を指しましょう。
▲7八飛とすると、ノーマル三間飛車になる可能性もありますが、覚えることも少なくなりますので、おすすめです。

・後手の2手目△3四歩に対して、▲7八飛としないように注意しましょう。
(角交換をされ、4五に角を打ちこまれます):4五角問題

今回は、相手の4手目に合わせて、5手目を考えていきたいと思います。

5手目は▲7八飛をねらっていくor▲6六歩として角道をとめる

先手は、3手目で▲7五歩としているので、できれば飛車を7筋に振って、飛車先(飛車の進む道)を通したいところです。

しかし、この5手目▲7八飛には、相手から角交換をされて△4五角打とされる、4五角問題があります。

この△4五角打については打たれても大丈夫なときと、まずいときがあり、まずいときに△4五角打とされると、少し不利になります。

  

(5手目:▲7八飛→△8八角成→▲同銀→△4五角打まで)

もちろん、この場面の研究を進めることによって、有利な局面を作りやすくなります。
(そこまでの研究は相手がすすめていないので)

したがって、基本的な流れとしては、4五角問題の研究が進んでいるのなら、

▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△〇〇→▲7八飛

4五角問題の研究が進んでいないのなら、

 ▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△〇〇→▲6六歩

を目指していくことになります。
(角道を閉じることによって、相手からの角交換を防ぎ、4五に角を打ちこまれないので)

2手目:△8四歩
相手の2手目が△8四歩の場合は、▲7八飛として石田流を目指すか、他の戦法を指しましょう。
(注意点については、前回の記事にまとめてあります)

まず、考えられる後手の4手目と、その意味を考察していきましょう。

考えられる4手目

主に7通り考えられます。

①△8四歩(▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△8四歩→「7八飛」)

いわゆる、居飛車の正統派といわれる手の流れです。

相手の形もまだ決まりきっていない(判断するには難しい)ため、様々な状況が展開されます。

この4手目に対して、4五角問題の研究が進んでいないのなら、先手の5手目は▲6六歩とすることによって、角道をとめて、石田流の形を目指していくこともできます。

4五角問題の研究が進んでいるのなら、この5手目をあえて▲7八飛にするのが良いでしょう。

  ①の5手目:▲7八飛まで       

②△3四歩(▲7六歩→△8四歩→▲7八飛→△3四歩→「▲7五歩」)

これもよくある流れです。

「△8八角成→▲同銀→△4五角打」

と、角交換をされやすいので、4五角問題を学んでおく必要があります。

②の5手目:▲7五歩まで       

③△8五歩(▲7六歩→△8四歩→▲7八飛→△8五歩→「▲7七角」)

後手が8筋を突き続けた場合の流れです。

5手目を▲7七角として、ノーマル三間飛車で対応しましょう。

③の5手目:7七角まで       

④△4二玉(▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△4二玉→「▲6六歩」)

こちらは持久戦志向(守り重視)の4手目です。

持久戦志向の中でも、少しでも早く相手が玉を囲いたい場合に指されます。

この4手目に対して、先手の5手目は▲6六歩とすることによって、角道をとめて、石田流の形を目指していきます。

④の5手目:▲6六歩まで       

4五角問題の研究が進んでいるのなら、この5手目をあえて▲7八飛とするのも良いでしょう。

⑤△6二銀(▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△二銀→「▲6六歩」)

こちらも持久戦志向(守り重視)の4手目です。

4二玉と比べると、玉を囲うというわけではなく、を6三まであげることによって、石田流を受けることを意識した手です。

この4手目に対しても、先手の5手目は▲6六歩とすることによって、角道をとめて、石田流の形を目指していきます。

⑤の5手目:▲6六歩まで       

こちらも、4五角問題の研究が進んでいるのなら、この5手目をあえて▲7八飛とするのも良いでしょう。

⑥△5四歩(▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△5四歩→「▲6六歩」)

相振り飛車の場面でたまにみられる手です。

この4手目については、持久戦志向と同様に、▲6六歩とするのが良いでしょう。

⑥の5手目:▲6六歩まで       

こちらも、4五角問題の研究が進んでいるのなら、この5手目をあえて▲7八飛とするのも良いでしょう。

⑦△8八角成(▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△8八角成→▲同銀

たまに見られる一手です。

同銀ととれば、この時点では特に問題はありません。

⑦の5手目:▲6六歩まで      

まとめ(1~5手目)

石田流|1~5手目
・相手が飛車先を1つ突いて各道をあけてきた場合は 、5手目に飛車を7筋に振る
(①.▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△8四歩→「▲7八飛」)
(②.▲7六歩→△8四歩→▲7五歩→△3四歩→「▲7八飛」)

・相手がひたすら飛車先を突いてきた場合は、5手目は▲7七角として、ノーマル三間飛車にする。
(③▲7六歩→△8四歩→▲7八飛→△8五歩→「▲7七角」)

・相手が持久戦志向の場合(△4二玉、△6二銀)、5手目は▲6六歩と角道をとめる。
(④-1.▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△4二玉→「▲6六歩」)
(⑤-1.▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△6二銀→「▲6六歩」)
ただし、4五角問題の研究が進んでいるのなら、この5手目をあえて▲7八飛とするのも良いでしょう。
(④-2.▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△4二玉→「▲7八飛」)
(⑤-2.▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△6二銀→「▲7八飛」)

・相手が△5四歩としてきた場合は、▲6六歩としておけば特に問題ありません。
(⑥-1.▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△5四歩→「▲6六歩」)
ただし、4五角問題の研究が進んでいるのなら、この5手目をあえて▲7八飛とするのも良いでしょう。
(⑥-2.▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△5四歩→「▲7八飛」)

・相手が4手目で強引に角交換をしかけてきた場合、同銀としておけば問題ありません。
(⑦.▲7六歩→△3四歩→▲7五歩→△8八角成→「▲同銀」)

以上、石田流の4~5手目まででした。

次の記事では、何度も話題に上がってきた、「石田流4五角問題」についてみていきましょう。

石田流③|4五角問題:しっかりと受けることによって、こちらが有利になります

2018.03.02

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ABOUTこの記事をかいた人

Masaki

横浜国立大学経営学部会計情報学科卒。 17歳の頃に初めての起業を経験し、以後8年間様々な事業で起業をする。 学生時代は10以上の資格の取得に励んだり、大学1年生の頃から20社以上のインターンシップ+αを経験したりと人生設計に迷走する。 現在、ホームページ作成、起業支援業務のような様々な新規ビジネスの開拓に携わっている。