最後に、「歩の手筋」をまとめていきたいと思います。
「歩」は、うまく使えなければ、ただの「歩」でしかありませんが、この「歩」の使い方がうまくなることによって、級位者と大きな差をつけることができます。
「歩」であっても、局面によっては金以上の必要性を示すこともあります。
したがって、たかが「歩」であるからといって簡単に考えてはならないということ。
歩の手筋(これまでに学習してきた歩の手筋)
それでは、「歩の手筋」をまとめていきます。
これまでにも、取り上げているものがあるので、まずはこちらからどうぞ。
アマチュア初段への道!(17)|囲いの崩し方(5)金無双の崩し方 より
継ぎ歩(歩の手筋1)
「歩」をつないでいくイメージです。
上図でいえば、▲6四歩打→△同歩→▲6五歩打→△同歩と「歩」をつないでいった形になります。
垂れ歩(歩の手筋2)
主に、「と金」をつくるために打つ「歩」です。
上図でいえば、▲6四歩打→△同歩→▲6五歩打→△同歩と「歩」をつないでいった後に、空いた6四の地点に▲6四歩打と「歩」を打つ(垂らす)ことをいいます。
たたきの歩(歩の手筋3)
相手の駒の頭に持ち駒の「歩」を打つことをいいます。
駒取りになっているので、相手はこの手を無視しにくく、これをきっかけに守りが崩れやすいです。
下図でいうと、▲1五歩打と「歩」を打つ(たたく)ことをいいます。
アマチュア初段への道!(16)|囲いの崩し方(4)「銀冠」を崩していく より
歩の手筋(新しく学習する歩の手筋)
底歩(歩の手筋4)
下図のように、金の下に「歩」を打つことを「底歩」といいます。
この歩が、想像以上に固く、この底歩を突破するためには何手か必要となります。
焦点の歩(歩の手筋5)
駒の利きが集中しているところに歩を打って、相手の陣形を乱す歩の手筋です。
下図でいうと▲7三歩打のことをいいます。
相手が、どの駒でこの「歩」をとっても、相手の形を乱すことができます。
ダンスの歩(歩の手筋6)
「歩」を打つことによって相手の駒を移動させる歩の手筋です。
下図でいうと、▲7四歩とたたき、相手がどの駒でとっても、その後に▲7五歩とたたくことをいいます。
まとめ|歩の手筋
継ぎ歩:「歩」をつないでいくイメージです。
垂れ歩:主に、「と金」をつくるために打つ「歩」です。
たたきの歩:相手の駒の頭に持ち駒の「歩」を打つことをいいます。
底歩:底(自分から見て1番下の行)に「歩」を打つことをいいます。
焦点の歩:駒の利きが集中しているところに「歩」を打って、相手の陣形を乱す歩の手筋です。
ダンスの歩:「歩」を打つことによって相手の駒を移動させることをいいます。
以上、歩の手筋でした。
どれも、1度学んでしまえば簡単そうに見えるかもしれません。
しかし、本当に難しいのは、この歩の手筋を使うべきところで使うということです。
実戦でいろいろと試していき、歩の手筋を使いこなせるようになりましょう。
歩の手筋を使いこなせるようになる頃には、アマチュア初段以上の棋力がついていることでしょう。
次回で最終回です。
アマチュア初段への道を長らく読んでいただき、ありがとうございました。
最後に、将棋の実力以上に大切になってくる、将棋ウォーズの立ち回りについてまとめていきたいと思います。
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