居飛車での、対振り飛車戦法をまとめる上では、「振り飛車戦法」についてある程度知っておかなければいけないと思いました。
よって今回は、「振り飛車戦法」について簡単にまとめていきたいと思います。
目次
序盤戦の戦法|将棋(おおまかな分類)
将棋の戦法にはいろいろなものがあります。
はじめの分類としては、「居飛車」と「振り飛車」があり、さらにそこから細かく分けていくことができます。
居飛車の戦法は、「相居飛車」(居飛車vs居飛車)、「対抗系」(居飛車vs振り飛車)の2つに分けられるんでしたよね。
振り飛車の戦法も、同じように、「相振り飛車」(振り飛車vs振り飛車)、「対抗系」(居飛車vs振り飛車)の2つに分けられます。
つまり、将棋の戦法は、「相居飛車」(居飛車vs居飛車)、「対抗系」(居飛車vs振り飛車)、「相振り飛車」(振り飛車vs振り飛車) の3つに分けられます。
それでは、「振り飛車」の戦法について、簡単にまとめていきましょう。
相振り飛車での戦法
相振り飛車での戦法は、プロ間ではあまり指されていません。
それは、相振り飛車が必ずしも弱いからというわけではなく、単にプロの棋士は居飛車党ばかりなので、自ずと「相振り飛車」になりにくいのです。
といっても、アマチュアの間ではそれなりに指されていますので、自分が振り飛車を指す人であれば、勉強が必要な戦法です。
相振り飛車の戦法については、振り飛車側としては、振り飛車の戦法の中のいずれかを選択することになるので、説明は、対抗系(居飛車vs振り飛車)の説明に譲りたいと思います。
vs 居飛車での戦法(対抗系)
振り飛車の戦法は初めての方にもとてもわかりやすいので、おすすめしています。
振り飛車の戦法は主に、中飛車・四間飛車・三間飛車・向かい飛車の4つに分けられます。
居飛車の場合、戦法名とその内容がよくわかりにくいですが、振り飛車の戦法名は、飛車のいる筋がそのまま戦法名となるので、とてもわかりやすいです。
中飛車
名前の由来は、その名の通り、「飛車を盤面中央の5筋に振る」ところからきています。
初心者が初めて指す戦法として古来有名であり、歴史上でも最も古い戦法の1つです。
初心者の戦法であるため、軽視されてきた戦法でしたが、今ではプロの間では最も多く指されている振り飛車戦法になっています。
NHKフォーカスの伊藤かりんさん(NMB48)も初段を目指されているようですが、そのかりんさんは「中飛車」の使い手のようです。
(この記事を書くために、伊藤かりんさんについて調べたのですが、いちばんびっくりしたのは、誕生日が自分と同じだったことです…。)
四間飛車
振り飛車の中では攻守のバランスがとても良く、最も一般的な戦法の1つです。
先手なら、飛車を6筋に、後手なら飛車を4筋に振る戦法です。
「四間」というのは、飛車を振った筋が左から数えて四マス(筋)目であるところからきています。
攻守のバランスの良さから、初心者から上級者まで好まれている戦法の1つで、初心者向けの「四間飛車の本」も多いので、勉強もとてもしやすいです。
小学生の頃から今年の7月まで私自身も愛用していた戦法です。
この戦法のおかげで、アマチュア有段者相手にも地区大会やアマチュアの大会でいい成績を残してきました。
今は、この戦法は自分の棋力をあげるために封印しています。(定石などをほとんど知らないまま将棋を指してきてしまったので勉強するため)
居飛車をある程度指せる自信がつき、どうしても四間飛車を指す必要があるとなったとき、もう1度四間飛車で大会に出場したいと思っています。
大学1年生のとき、当時、事業の経営者として協力させていただいていた会社の社長相手に得意の四間飛車を用いて戦ったもののぼこぼこにやられました。
最近わかったことですが、その社長さんはアマチュア四段の実力があるそうです。いつかリベンジしたいです。
三間飛車
先手なら、飛車を7筋に、後手なら飛車を5筋に振る戦法です。
「三間」というのは、飛車を振った筋が左から数えて三マス(筋)目であるところからきています。
また、対居飛車戦において、四間飛車より1手得をすることができます(角道を開けたところの歩をついてそのまま攻撃できる等)。
早いうちから相手を攻めることを「急戦」といいます。これに対して、お互い陣形をととのえて戦う持久戦もあります。
この両者の間に明確な違いはありません。
しかし、三間飛車の場合、四間飛車ほどバランスがよくないので、居飛車からの急戦に苦戦したり、居飛車穴熊への急戦がなかなかできないことから、敬遠されがちです。。
向かい飛車
先手なら、飛車を8筋に、後手なら飛車を2筋に振る戦法です。
飛車を振った筋が左から数えて二マス(筋)目ですが、なぜか「二間飛車」とはいわないようです。
(居飛車の)相手の飛車と向き合っていることから、向かい飛車と呼ぶそうです。
しかし相振り飛車になった場合に、この向かい飛車戦法を用いても飛車は向き合いませんが、この場合でも向かい飛車と呼ぶそうです。
これまで取り上げてきたのはすべてメジャーな戦法ですが、プロの間では最も指されていないメジャー戦法であったりします。
最近では、王位戦の七番勝負第4局:羽生善治王位 対 菅井竜也七段 で羽生王位が向かい飛車戦法を用いていました。
まとめ
以上が、振り飛車の戦法の説明でした。
居飛車の戦法に比べて、とても分かりやすかったと思います。
振り飛車の場合は、囲いもほぼ「美濃囲い」なので、囲う場合も覚えることがあまりありません。
アマチュア初段に向けて
今後も「序盤戦」の考察を続けていきたいと思います。
居飛車の対振り飛車戦法を掘り下げると、内容が細かくなっていくため、多くの時間を割くことになりそうなので、その前に、「囲い」について簡単にまとめていきたいと思います。
将棋を指していく上で、「囲い」は避けては通れません。
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